tohnishi’s blog

四国在住のアラフォーSE。見た目はオッサン、頭脳は大人。

『勇午』に出てきた社長パソコンが、なんか凄いことになっている件

今週発売の『イブニング』No.15に掲載された『勇午』には、台湾某企業の社長室に置かれたパソコンのプログラムを勇午・小暮が解読する場面が描かれているのだが、その社長室のパソコン自体の描写が何だか変なのである。いや正確には、そのパソコンに接続されている無数のケーブルのことなのだが。

冒頭数ページの描写で、社内のあちこちから引っ張ってきた大量のLANケーブルらしきものが、階段や廊下を通って社長室のドアの隙間から中へ入り込み、そしえそのままデスクに置かれた多数の機器へと接続されているように見受けられるのだが……ううむ、なんで既存の社内LANを使わないで、いちからネットワーク引き直してんのよ? そもそもなんで社長のパソコンと社内の他の複数の機器とがリアルタイムでデータのやり取りしなければいかんのかがわからんのだがそれを差し置いても、ネットワークインフラ自体は既存のものを使いまわせるだろうに。まさか社長のパソコンがスタンドアローンだったとでもいうのだろうか。それとも社内LANが存在しない? いずれにしても現代の大企業ではまずあり得ない状況である。

さらに、ある程度大掛かりなネットワーク敷設作業をやった方ならわかると思うのだが、LANケーブルって長くなると結構重いので、あのように社内中いっぱいいっぱいにケーブルを引きまわすのには、大変な重労働を伴うはず。もし何か本当にネットワークを増設する必要があるとしても、出来る限り配線はまとめて少なくするし、可能ならば機器を直接社長室に持ちこむ方が、かえって無駄な労力を減らせるだろう。そういう意味でも、あのようなケーブルうねうねの描写は通常ならまずあり得ないわけで、不自然である。ついでに言うと、ラックではなさそうな社長室の机の上に、あんなに大量の機器やケーブルは置けないのではなかろうか(机が壊れてしまう)。

まあ、もともと「なんかよくわからないけど、凄いプログラム解析をしている」という雰囲気を演出する以上の意味は特にない絵だと思うので、そんなのいちいち突っ込む方が野暮なのかもしれない。僕自身も今朝、腹痛に襲われてこもったトイレの中でイブニングを改めて手にするまでは、特に気にしていなかったのだが。

勇午 台湾編(1) (KCデラックス イブニング)

勇午 台湾編(1) (KCデラックス イブニング)